心臓移植後患者の移植心冠動脈病変に関する観察研究
更新日:2022.05.11
研究概要
心臓移植は、従来の治療法では救命できないような心不全患者に対する治療法として、世界中で広く行われています。新規の免疫抑制療法により急性期の予後は改善し、近年では慢性期の予後をいかによくするかに注目が集まっています。その一つに移植心冠動脈病変(cardiac allograft vasculopathy:CAV)の管理があり、CAVは移植後の慢性期予後に大きな影響を与えるとされています。CAVは瀰慢性に冠動脈の内膜が肥厚し内腔が狭小化する疾患であり、免疫学的な機序が関与しているとされていますが、詳細は不明とされています。当院では、移植後8~12週目と1年毎に、血管内超音波(intravascular ultrasound:IVUS)、光干渉断層法(optical coherence tomography:OCT)によるかなり綿密なCAVの精査および治療方針の決定を行っています。これらの結果をもとに検討することで、CAV進展メカニズムの発見や、新たな治療法の開発に貢献することが期待されています。また、本研究開始以前に行ったIVUSやOCTの結果も用いて、より長期的な検討を行う研究であります
研究代表者
循環器内科学教授:坂田泰史
研究デザイン
前向き単施設観察研究
登録症例規模および研究期間
目標症例数:120例
試験予定期間:2025年3月31日まで
本研究に関する代表連絡先
〒565-0871
大阪府吹田市山田丘2-2
大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学:白記 達也
TEL:06-6879-3640