不整脈疾患（心臓伝導障害、心房細動）の有病率、規定因子、治療内容、および予後に関する包括的観察研究
更新日：2020.05.07
研究概要
若年発症の徐脈性不整脈は、遺伝的要因により発症することが多いと考えられており、日常臨床において、しばしばみられる環境要因や外的要因に起因する二次性不整脈とは病理学的に異なると考えられています。したがって、原因分子標的を探索することで、新たな治療法の開発に役立つ場合があり、詳細な臨床背景を明らかにすることが求められています。しかし二次性不整脈によらない若年発症の徐脈性不整脈については、未だ不明な点が多いのが現状です。
対象症例
2010年1月10日から2023年11月30日までに、大阪大学医学部附属病院循環器内科において、不整脈疾患（心房細動、Ⅱ度以上の房室ブロック、洞不全症候群、洞停止、洞房ブロック、洞性徐脈、ペースメーカー植え込み後等）と診断された患者さんを対象にします。
研究機関名および実施場所
大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学講座
研究目的
二次性不整脈（環境要因、外的要因を含む）によらない心房細動、徐脈性疾患の成因を明らかにするために、臨床情報を後ろ向きに調査します。
研究方法
『対象症例』で記載した患者さんの診療情報を電子カルテから抽出し、臨床情報（投薬治療内容、臨床経過、予後）を調査します。
研究の意義
若年発症の不整脈の臨床経過を詳細に調査することができます。不整脈疾患に特徴的な指標を知ることができれば、あらたな治療標的の探索に役立ちます。
共同研究先等への研究成果の提供
倫理委員会において研究内容に関する審査を経たうえで、当講座において本研究に関連して実施される臨床研究やヒトゲノム解析研究「遺伝性心血管疾患の感受性遺伝子解析研究」等に、収集した情報を提供する場合があります。
個人情報の扱い
患者さんの診療情報のなかに含まれる、お名前、生年月日、カルテ番号、等、ご本人を特定しうる個人情報については、匿名化を行い、情報が外部に漏れないように厳重に管理、保管します。研究成果が公表される場合にも、患者さんが特定されないように取り扱います。
本研究に関する代表連絡先
大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学講座
朝野仁裕
TEL 06-6879-3472
研究対象者に研究への参加を拒否する権利を与える方法
本研究の対象患者さんは、上記問い合わせ先に連絡することによっていつでも本研究への参加を拒否することが可能です。
