通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

川崎病既往成人における急性冠症候群とカテーテル治療例の診療実態に関する全国調査研究

臨床研究に関する情報公開(一般向け)
「川崎病既往成人における急性冠症候群とカテーテル治療例の診療実態に関する全国調査研究」 へご協力のお願い

―2013年4月1日~2020年3月31日までに当科において急性冠症候群で入院加療ないしカテーテル治療を受けられた川崎病成人(15歳以上)の方へ―

研究機関名: 三重大学医学部附属病院
研究責任者: 周産母子センター 准教授 三谷 義英
研究分担者: 三重大学大学院医学系研究科 小児科学 講師 澤田 博文
三重大学医学部附属病院 血管ハートセンター 助教 大橋 啓之
個人情報管理者: 三重大学大学院医学系研究科 小児科学 准教授 豊田 秀実

1.研究の概要

1) 研究の意義

本研究で、川崎病既往成人の急性冠症候群ないしカテーテル治療の為の入院患者の診療実態は不明です。本研究により、診療実態が解明されることにより、川崎病既往成人の診療と診療体制の改善に繋がります。

2) 研究の目的

循環器疾患診療実態調査、日本循環器学会の研修(関連)施設の施設情報、診療情報を用いて、川崎病既往のある急性冠症候群ないしカテーテル治療入院の成人患者様の基礎データを収集し、診療実態と関連した原因を調査します。

2.研究の方法

1) 研究対象者

2013年4月1日~2020年3月31日までに当院ないしJ-ROAD(循環器疾患診療実態調査)登録機関において急性冠症候群で入院加療ないしカテーテル治療を受けられた川崎病既往のある15歳以上の成人患者様

2) 研究期間

許可日より2026年7月31日まで

3) 研究方法

2013年4月から2020年3月までに日本循環器学会循環器病診療実態調査、レセプトデータに登録され川崎病の既往があり、急性冠症候群(約120例)ないしカテーテル治療(約150例)を受けた成人例(15歳以上)の、研究共同機関と既存情報のみを提供する機関による共同研究です。
JROAD-DPC登録上で、「急性冠症候群(急性心筋梗塞、不安定狭心症、急性冠症候群)」と「待機的にカテーテル治療を行なった入院治療」をスクリーニングし、JROAD事務局から入手した患者登録JROAD-DPC施設に本研究の追加2次調査とDPC情報収集をします。

4) 使用する情報の項目

川崎病発症年齢、急性期データ、入院前の診療情報(冠危険因子、薬剤、合併疾患)、入院時冠動脈所見、入院時の症状、診断、転帰、冠動脈画像所見、薬物療法、退院後の予後、DPC(入院院医療費)情報

5) 情報の保存

研究対象者の個人情報は個人情報を特定できないように加工を行い、その個人情報を復元できる情報(いわゆる対応表)は研究協力機関の個人情報管理者が保管します。個人情報を特定できないようにした情報は電子情報として保存します。この研究で得られたデータは適切に保管し、研究終了後5年または研究発表後5年のいずれか遅い日まで保管した後、個人情報が特定できないまま廃棄します。
また、保管される既存情報を新たな研究に利用する場合は、新たな研究の研究計画書等を倫理審査委員会に付議し、承認されてから利用します。また、その際は情報公開文書を作成し、研究対象者が研究参加を拒否する機会を保障します。他機関の研究者に既存情報を提供する場合は、インフォームド・コンセントの範囲で提供を行い、個人情報を復元できる情報は提供せず、個人の識別ができないよう措置を行います。
近年、データの正確性を見るために、論文の出版社からデータの提出を求められることがあります。また、全世界の研究者が、論文のデータにアクセスできるようにし、研究を行うことがあります(データシェアリングといいます。)。両者とも、個人を特定できなくした情報しか提供しませんので、これにより個人を特定されることはありません。
なお、取得した情報は、記録媒体(パスワード管理したUSBの郵送ないしパスワード管理した電子的配信)で共同研究機関と共有します。

6) 情報の保護

研究に関わる関係者は、研究対象者の個人情報保護について、適用される法令、条例を遵守します。また、関係者は、研究対象者の個人情報およびプライバシー保護に最大限の努力を払い、本研究を行う上で知り得た個人情報を漏らすことはありません。情報の管理の責任者は研究責任者です。

7) 研究資金源及び利益相反に関する事項

本研究では日本医療研究開発機構研究費(AMED)から支給されている難治性疾患実用化研究事業(課題名:川崎病に伴う冠動脈後遺症の成人期の予後と移行医療の実態に関する研究、課題管理番号:22ek0109467h0003)を使用します。本研究の結果および結果の解釈に影響を及ぼすような利益相反はありません。また、本研究を行うことによって研究に参加いただいた方々の権利・利益を損ねることはありません。

8) 研究計画書および個人情報の開示

あなたのご希望があれば、個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、この研究計画の資料等を閲覧または入手することができますので、お申し出ください。また、この研究における個人情報の開示は、あなたが希望される場合にのみ行います。あなたの同意により、ご家族等(父母、配偶者、成人の子又は兄弟姉妹等、後見人、保佐人)を交えてお知らせすることもできます。内容についてお分かりになりにくい点がありましたら、遠慮なく担当者にお尋ねください。この研究はあなたのデータを個人情報がわからない形にして、学会や論文で発表しますので、ご了解ください。この研究にご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせください。また、あなたの試料・情報が 研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申し出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。あなたが研究を拒否された場合、これまで取得したデータは全て削除します。ただし、解析中もしくは論文執筆中のデータ、また、既に学会や論文で発表されたデータについては、削除できないことがありますことをご了承ください。拒否される場合は、お早めにご連絡をお願い致します。

9) 代表研究機関および共同研究機関

代表研究機関

三重大学医学部附属病院・研究代表者 :三谷 義英

共同研究機関

国立循環器病研究センター・研究責任者:津田 悦子
国際医療福祉大学・研究責任者    :横井宏佳
天理よろづ相談所病院・研究責任者  :田村俊寛
和歌山県立医科大学・研究責任者   :塩野泰紹

既存情報のみを提供する機関

日本循環器学会のJROAD-DPCデータベースにおいて、研究対象患者の臨床情報、DPC情報を有し、本研究への情報提供を同意した医療機関。

10) お問い合わせ先

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

研究責任者
大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 特任助教 中村大輔
大阪府吹田市山田丘2-2、TEL 06-6879-3640

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