通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

植込み型心臓ペースメーカの各種機能の使用と臨床転帰に関する観察研究II

植込み型心臓ペースメーカの各種機能の使用と臨床転帰に関する観察研究II (BRADYCARE II:Advanced Bradycardia Device Feature Utilization and Clinical Outcomes II)

 

研究概要

 本研究は、標準的な徐脈ペーシングの適応患者の管理におけるセント・ジュード・メディカル社製条件付MRI対応ペースメーカの診断機能の利用に関する特徴を明らかにすることを目的とする。米国を除く国内外最大160施設において、植込み時、植込み後6ヵ月及び12ヵ月に経過観察を行い、プログラミング、診断情報等を含むペースメーカの使用状況及び合併症等の情報を収集する。評価項目は植込み1年後の合併症発生率、搭載された各種機能を利用することによる臨床転帰への効果、並びにPM植込み患者の国別のMRI検査の回数及びその割合である。
 ペースメーカは徐脈性不整脈の治療のため広く普及している医療機器であり、最近10年間に、ペーシングにおける自動閾値測定・患者へのアラート・心室ペーシング抑制・心房性頻拍性不整脈に対応した自動モード変更・レートレスポンス・高度診断機能・遠隔モニタリングなど様々な機能が開発された。これらの技術開発が急速に発展したため、今日のペーシング療法は非常に複雑なものとなっている。一方で、これらの機能を医師が利用するにあたり期待される情報や患者転帰に与える効果に関する情報は非常に限られているのが現状である。
 本研究は、徐脈を有し、標準的なペーシング療法が適応となる集団を対象とし、ペースメーカに搭載される各種機能の使用状況を幅広く調査するとともに、入院、イベントの有無、治療介入時期等との関連を比較検討することを目的としている。本試験から新たに得られる知見により、デバイスパラメータの公称設定が改善される可能性があると考えられる。

当科での研究代表者

 大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 坂田 泰史 

統括研究代表者

 大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 坂田 泰史 

研究デザイン

 前向き多施設共同観察研究

公開試験ID

 ClinicalTrials.gov : NCT02577887
 https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02577887?term=BRADYCARE&rank=2

登録症例規模および研究期間

 約160施設 目標症例数2,016例(当院目標:30例)、終了時期 2017年12月31日

本研究に関する代表連絡先

 セント・ジュード・メディカル株式会社(国内試験事務局)臨床開発部
 住所:〒105-7115 東京都港区東新橋一丁目5番2号 
 Tel: 03-3524-1792 FAX: 03-3524-1794

 大阪大学医学部附属病院の場合は
  大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学:水野裕八・南口 仁
  TEL:06-6879-3640

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