通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

非就労高齢心不全患者における遠隔管理型運動システムを用いた在宅運動療法の継続性の検討:パイロット試験

臨床研究の目的および意義

現在、日本には120万人以上の心不全患者さんが存在し、その4人に3人が65歳以上の高齢者であると言われ、現在も増加の一途を辿っています。心不全診療における大きな問題点としては再入院率が高いことがあり、心臓リハビリテーションを継続的に行うことが再入院率を下げるために有効であることが知られていますが、我が国における外来通院型心臓リハビリテーションの普及率は10%以下と言われています。この原因として、就労者は仕事のため、非就労高齢者は頻回の通院が困難なこと、時には通院に家族のサポートが必要であること、1人では適切な運動方法がわからないこと、継続できないこと、などが挙げられています。非就労高齢患者さんにおけるこれらの問題を解決する方法として、遠隔管理による心臓リハビリテーションが考えられますが、遠隔管理した在宅運動療法が実際に継続的に行われるかどうかについてはほとんど研究がなされていません。そこで本研究では、非就労高齢心不全患者さんにおいて遠隔指導管理型在宅運動療法の実施率を検証することを目的としています。

臨床研究の方法

1)研究に参加していただく方について
この研究は、当院で加療している在宅運動療法を必要とする心不全の患者さんを対象に実施されます。
2)研究の方法
同意の意思を表明された患者さんは、退院後在宅にて上記運動療法システムを用いて、在宅にて心臓リハビリテーションを3ヶ月間行います。
そして、その前後に日常臨床にて行われる血液検査、6分間歩行距離検査、心肺運動機能検査を行います。

研究代表者

大阪大学医学部附属病院 循環器内科 教授 坂田泰史

研究参加施設

大阪大学医学部附属病院 循環器内科 
大阪急性期・総合医療センター 心臓内科

お問い合わせ先・相談窓口

この研究について、わからないこと、相談したいことがありましたら、担当医師におたずねいただくか、以下までご連絡ください。

大阪大学医学部附属病院 循環器内科
研究分担医師:谷口 達典
電話:06-6879-3640

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