INFINITY研究
CETP欠損症に起因する高HDLコレステロール血症の動脈硬化との関連性に関する研究~INFINITY-1試験~
リポ蛋白代謝異常患者における血中リポ蛋白機能評価を目標とした網羅的機能解析~INFINITY-2試験〜
研究概要
血中のコレステロールが高値となる脂質代謝異常を持っていると、狭心症・心筋梗塞(虚血性心疾患)が発症しやすくなります。これはコレステロールの中でもLDLというリポ蛋白に含まるコレステロール(LDLコレステロール)が多いと起こりますが、逆にHDLというリポ蛋白に含まるコレステロール(HDLコレステロール)が多いと血管にたまった脂を引き抜く効果が高いと考えられ、これら虚血性心疾患の発症が押さえられると考えられてきました。しかし、HDLコレステロールが100mg/dlを超えるような高値の場合には、このHDLコレステロールの代謝に関わるCETPという酵素の異常の可能性が考えられます。今回の検討では、このような高HDLコレステロール血症患者が集積し多く在住する秋田県大曲及びその周辺地域において、人間ドック受診者を中心に疫学調査をおこないます。HDLコレステロール値・CETP活性値によって動脈硬化性疾患の罹患率や動脈硬化マーカーの相関関係、頸動脈硬化症などについて検討を行い、動脈硬化を起こしやすいかについて検証を行います。さらに、様々な脂質異常症の方や健常とされている方のいただいた血液中からからリポ蛋白(HDL、LDL、レムナントリポ蛋白等)を抽出し、酵素活性を測定したりプロテオミクス等の手法を用いてリポ蛋白の機能を解析し障害に強く関与する蛋白の同定を目指します。
当科での研究代表者
山下静也 大阪大学大学院医学系研究科総合地域医療学寄附講座 教授
統括研究代表者
山下静也 大阪大学大学院医学系研究科総合地域医療学寄附講座 教授
研究デザイン
多施設観察研究
公開試験ID
CrinicalTrials.gov: NCT01916512
登録症例規模および研究期間
症例数;1500例
終了時期;2016年3月31日
本研究に関する代表連絡先
大阪府吹田市山田丘2−2
大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学講座
INFINITY試験中央事務局 増田大作
TEL:06-6879−3633
E-mail: masuda@cardiology.med.osaka-u.ac.jp