通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

RESPECT-EPA試験

慢性冠動脈疾患患者におけるイコサペント酸エチルの二次予防効果の検討

RESPECT-EPA(Randomized trial for Evaluation in Secondary Prevention Efficacy of Combination Therapy – Statin and Eicosapentaenoic Acid)

研究概要

 魚に含まれる油に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸の一つであるEPA(イコサペント酸エチル)をお薬にしたEPA製剤の内服は、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管イベントを有意に減少させます。とくに、血中のEPAとアラキドン酸(AA)の比であるEPA/AA比が上昇することは様々な検討からこの心血管イベントの減少に有効です。今回の試験では、コレステロール値を減少させ心筋梗塞等の冠動脈疾患を減少させるスタチン製剤と一緒にこのEPA製剤を飲むことでさらに冠動脈疾患を減少させうるかどうかを検討します。今回の研究では、スタチン製剤を内服してLDLコレステロールを低下させる治療を行っている、安定した冠動脈疾患をお持ちの患者さんを対象に、A対照群(今までの治療を続けます)とEPA群(いままでの治療にEPA製剤を追加投与します)にランダムに割り付けし、心血管イベントの抑制効果を比較します。また、同時にEPA/AA比とイベント発症との関連がどのようであるかを検討します。

当科での研究代表者

 山下静也 大阪大学大学院医学系研究科総合地域医療学寄附講座 教授

統括研究代表者

 代田浩之 順天堂大学大学院医学研究科 循環器内科 教授

研究デザイン

前向き多施設介入・観察研究

公開試験ID

UMIN000012069

登録症例規模および研究期間

登録総数3200例(当院5例)
2018年10月31日まで実施

本研究に関する代表連絡先

試験事務局:一般財団法人 生産開発科学研究所
一般財団法人 生産開発科学研究所
〒606-0805 京都府京都市左京区下鴨森本町15番地
TEL: 075-781-1107
FAX: 075-791-7659
E-mail: jimu-epa@world.odn.ne.jp

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