通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

植込み型補助人工心臓症例における重症心室性不整脈の治療に関する多機関共同研究

更新日:2024.1.15

当院では標題の臨床研究を実施しております。本研究の概要は以下のとおりです。

1. 研究の目的

本研究の目的は、重症心室性不整脈(持続性心室頻拍あるいは心室細動)の既往のある植込み型補助人工心臓(以下、LVAD)症例における、カテーテルアブレーション等の治療が植込み後の経過に与える影響について明らかにすることです。有効性が判断できれば、LVAD症例における重症性心室性不整脈への治療方針について、新たな指針に繋がる可能性があります。

2. 研究対象者

2018年1月1日から2022年12月31日までにLVADの植込みが行われ、かつ持続性心室頻拍あるいは心室細動の既往がある(LVAD植込みの前後を問わない)症例で、大阪大学医学部附属病院、筑波大学附属病院、山形大学医学部附属病院、杏林大学医学部付属病院、国立循環器病研究センター、富山大学附属病院、神戸大学医学部附属病院、東京女子医科大学病院、信州大学医学部附属病院、東京医科歯科大学病院、名古屋大学医学部附属病院、埼玉医科大学国際医療センター、福島県立医科大学附属病院、北海道大学病院、鳥取大学医学部附属病院、群馬県立心臓血管センター、岡山大学病院、大分大学医学部附属病院、千葉大学医学部附属病院、北里大学病院、東京大学医学部附属病院、久留米大学病院、慶應義塾大学病院、日本大学医学部附属病院板橋病院、愛媛大学医学部付属病院、佐久総合病院佐久医療センター、東京都健康長寿医療センター、九州大学病院において、外来・入院治療が行われている症例です。

3. 研究期間

倫理審査委員会承認後〜2024年12月31日まで

4. 試料・情報の利用及び提供を開始する予定日

当院で試料・情報の利用を開始する予定日及び外部への提供を開始する予定日は以下の通りです。

利用開始予定日:2024年1月1日
提供開始予定日:2024年1月1日

5. 研究の方法

カルテ記録、カテーテルアブレーション等のレポートを確認し、手技や転帰について調査します。

6. 試料・情報の項目

診療記録(身長、体重、性別、内服内容、術中所見、LVAD植込み術後の心室頻拍の再発や心不全再入院、心血管死などの有無)、検査データ(血液生化学検査、心臓超音波検査、心電図、透視画像)等

7. 試料・情報の第三者への提供について

将来、本研究以外で関連性のある研究のために情報を二次利用する可能性があり、本研究の共同研究機関に提供する可能性があります。

8. 試料・情報の管理について責任を有する者

筑波大学附属病院 循環器内科 准教授 石津智子

9. 研究機関名および研究責任者名

山形大学医学部附属病院 有本貴範
杏林大学医学部付属病院 副島京子
国立循環器病研究センター 草野研吾
富山大学附属病院 絹川弘一郎
神戸大学医学部附属病院 福沢公二
東京女子医科大学病院 庄田守男
信州大学医学部附属病院 岡田綾子
東京医科歯科大学病院 西村卓郎
名古屋大学医学部附属病院 因田恭也
埼玉医科大学国際医療センター 加藤律史
福島県立医科大学附属病院 金城貴士
北海道大学病院 天満太郎
鳥取大学医学部附属病院 山本一博
大阪大学医学部附属病院 坂田泰史
群馬県立心臓血管センター 江連雅彦、岡田修一
岡山大学病院 西井伸洋
大分大学医学部附属病院 髙橋尚彦
千葉大学医学部附属病院 近藤祐介
北里大学病院 深谷英平
東京大学医学部附属病院 波多野将
久留米大学病院 大江征嗣
慶應義塾大学病院 髙月誠司
日本大学医学部附属病院板橋病院 永嶋孝一
愛媛大学医学部付属病院 西村隆
佐久総合病院佐久医療センター 土屋ひろみ
東京都健康長寿医療センター 眞野暁子
九州大学病院 坂本和生

10. 本研究への参加を希望されない場合

患者さんやご家族(ご遺族)が本研究への参加を希望されず、試料・情報の利用又は提供の停止を希望される場合は、下記の問い合わせ先へご連絡ください。すでに研究結果が公表されている場合など、ご希望に添えない場合もございます。

11. 利益相反に関すること

我々は、本研究の対象者が使用しているカテーテル、デバイス、薬剤の製造販売会社であるボストン・サイエンティフィックジャパン株式会社およびアボットメディカルジャパン合同会社、バイオトロニックジャパン株式会社等から、奨学寄附金等を受入れています。
研究を行うときにその研究を行う組織あるいは個人(以下「研究者」という。)が特定の企業から研究費・資金などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)
この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。

12. 研究により得られた結果等の取り扱いについて

研究結果は論文として国際雑誌に発表する予定ですが、研究対象者に対する個別の結果説明は行いません。

13. 問い合わせ連絡先

大阪大学医学部附属病院:〒567-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
所属・担当者名:循環器内科 担当 岡 崇史
循環器内科医局 電話06-6879-3640(平日9~17時)

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