第84回日本循環器学会学術集会 (7月27日~8月2日オンライン開催)Young Investigator’s Award (YIA)の選考において、四宮春輝先生が基礎部門最優秀賞に、李俊先生が International Student 部門最優秀賞に、岡崎敦子先生が臨床部門優秀賞を受賞しました!

四宮先生は、重篤な病態を示す遺伝性心筋症の家系から原因遺伝子の同定を行い、疾患モデル動物及び疾患特異的iPS細胞を用いて、生化学的・病理学的な両面から心筋症の分子機序を明らかにしました。本研究成果は、将来的に重篤な心筋症の診断治療法の開発に向けて応用されることが強く期待されます。

李俊先生は、ヒトiPS細胞から心筋へ分化誘導する過程において、交感神経細胞と共培養すると、心筋の自己組織化と成熟化を促進する現象を見出し、そのメカニズムの可能性を示しました。本研究成果は、生体に匹敵する機能・形態を有する3次元心筋組織構築につながり、iPS細胞を用いた心疾患モデル樹立や心筋再生治療での応用が期待されます。

岡崎先生は、ミトコンドリア心筋症の遺伝的背景および予後不良因子を同定し、ATP合成異常による心筋肥大発症機序、変異ミトコンドリア率の臓器毎の分布の違いなどを明らかにしました。本研究成果は、心筋以外の低侵襲検体を用いた変異ミトコンドリアの早期発見やミトコンドリア心筋症に対する移植適応のエビデンス構築などへの応用が期待されます。

YIA審査講演会では3名とも堂々とした発表と質疑応答でした。
ますますのご活躍を期待しています!




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