通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

atHome研究

ペースメーカ患者フォローアップにおける遠隔モニタリングと定期通院の有効性と安全性の比較

研究概要

 植込みデバイス患者は4-6ヵ月ごとに定期受診し専用プログラマーを用いて機器の状態を調べるが(対面診療)、実際は機器の異常を認めることは少なく、形式的な医療行為となることが多い。遠隔モニタリングシステムとは患者自宅に設置したテレメトリー式データ送信機が電話を介して心臓植込み型デバイスの測定データを送信し、その結果を医療スタッフがインターネットを通して閲覧するものである。現在全世界で約100万人の患者が使用している。これまでICDを植込んだ患者を遠隔モニタリングと対面診療の2群に無作為に割付けて、生命予後や有害事象の発生率を比較した研究がなされ、その結果、対面診療と比較して遠隔モニタリングの非劣性が示された。これを受けて米国とEU諸国では遠隔モニタリングを採用することによって安全を担保したまま従来の対面診療回数を半減できると発表した。しかし、本邦において遠隔モニタリングの安全性、有用性、経済性を調べた研究はなく、本研究は、バイオトロニック社のペースメーカを植込んだ患者をホームモニタリングのみでフォローアップする群と、ホームモニタリングと対面診療を組み合わせてフォローアップする群の2群に無作為に割付けて、2年3ヵ月にわたって安全性、有用性、経済性を比較検討する。

当科での研究代表者

 奥山裕司

統括研究代表者

 藤田保健衛生大学循環器内科准教授:渡邉英一

研究デザイン

 前向き多施設介入研究

公開試験ID

 UMIN000007377

登録症例規模および研究期間

 80施設目標症例数:1364例(当院では3例が登録)
 登録期間:終了
 フォローアップ期間:2015年12月31日まで

本研究に関する代表連絡先

 バイオトロニックジャパン株式会社
 〒150-0013
 東京都渋谷区恵比寿1-19-19 恵比寿ビジネスタワー13階
 臨床開発部プロジェクトマネージャー:中島瑠衣子
 TEL:03-3473-7478
 E-mail:ruiko.nakashima@biotronik.co.jp

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