通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

循環器疾患におけるゲノム医療推進のための全国規模プラットフォームの構築

更新日:2024.10.04

当院及び下記の共同研究機関において心血管疾患で通院中、または通院されていた患者さん・ご家族様へ

当院及び下記の共同研究機関では、以下の臨床研究を実施しています。この研究は、下記の研究計画および普段の診療で得られた以下の情報・血液検査を解析してまとめるものです。この研究のために、新たな検査等は行いません。ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方で、ご質問がある場合、以下の担当者までご連絡ください。また、この研究に診療の情報を使ってほしくないとのご意思がある場合も、遠慮なくご連絡ください。お申し出以降は、その方の情報はこの研究には利用せず、すでに収集した情報があれば削除します。お申し出による不利益は一切ありません。ただし、解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

対象となる方

当院及び下記の共同研究機関において心血管疾患で通院中の患者さんのうち、何らかの遺伝性疾患が疑われる・もしくは原因が不明の患者さん

過去の下記の研究の対象となった方

研究代表機関

国立研究開発法人国立循環器病研究センター

『遺伝と代謝情報の融合による循環器疾患の層別化および予後予測法の開発』
『洞不全症候群・心房細動の関連遺伝子単離と機能解析:J-PRES3』
『心筋症の遺伝型・病理像及び臨床像に基づく病態解明と治療への応用』
『心筋症、心筋炎及び心臓移植後患者を対象とした多層オミックス解析を用いた病態解明と予防・治療法開発に関する研究』

国立大学法人大阪大学

『遺伝性心血管疾患の感受性遺伝子解析研究』

奈良県立医科大学

『遺伝性循環器関連疾患の遺伝子変異・病態解析』

国立大学法人富山大学

『小児循環器疾患の原因究明と予後調査』
『心血管疾患の分子基盤の解明のための多機関共同研究』

国立大学法人高知大学

『心筋症の病因と病態形成機構の究明に関する研究』

国立研究開発法人国立国際医療研究センター(NCGM)

『NCGMバイオバンク構築』

国立精神・神経医療研究センター

『筋疾患診断支援および保存と研究利用(筋レポジトリー)』

研究課題名

循環器疾患におけるゲノム医療推進のための全国規模プラットフォームの構築

研究責任者

大阪大学 循環器内科 教授 坂田泰史

研究の目的・意義

これまでのところ、病気の原因となる遺伝子が未だ不明の循環器疾患が多く存在します。本研究では、遺伝の関与が示唆される循環器疾患において、その原因の追求を目的とした遺伝データベースの構築及び遺伝子解析を行う研究です。将来的に、病気の遺伝的要因を明らかにすることで、予後予測を行ったり、治療法の開発に繋がることが期待されます。

利用する診療情報等

生年月、性別、民族、発端者匿名化ID、家族歴、既知遺伝子変異、病名、発症年齢、発症時所見、診断日、生活歴、既往歴、内服薬、身体所見、遺伝情報、登録後の死亡、心血管疾等の発症に関する情報を利用します。患者さんの病状に応じて疾患同定に必要と考えられる場合は、病歴、身体所見、血液・尿・髄液などの生体検査、生理機能検査、超音波・X線・CT・MRI・核医学検査などの画像検査、治療内容、予後情報、診療時に発生した病名、処置、薬剤、器材に関する診療報酬記録、臨床調査個人票、死亡小票に記載の病歴・検査結果・治療内容・予後情報を追加します。
利用する生体試料:血液(既に取得されたもの)、一般診療で必要な範囲内で取得された髄液、尿などの体液や排泄物、組織を利用します。

生体試料・情報の管理責任者

大阪大学医学部付属病院 病院長

研究の実施体制

この研究は、他機関と共同で実施します。研究体制は以下のとおりです。

研究代表者

国立循環器病研究センター ゲノム医療支援部 朝野 仁裕

共同研究機関・研究責任者

  1. 大阪大学大学  循環器内科学 教授 坂田泰史
  2. 奈良県立医科大学 循環器内科 彦惣俊吾
  3. 国立精神・神経医療研究センター神経研究所 西野一三
  4. 北里大学病院 飯田祐一郎
  5. 三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援部 岡本隆二
  6. 富山大学附属病院  小児科 廣野恵一
  7. 金沢大学附属病院 循環器内科 吉田昌平
  8. 名古屋大学医学部附属病院 重症心不全治療センター 奥村貴裕
  9. 鳥取大学 循環器・内分泌代謝内科学 山本一博
  10. 香川大学 循環器・腎臓・脳卒中内科学 南野哲男
  11. 高知大学 老年病・循環器内科学 久保 亨
  12. 佐賀大学医学部附属病院 循環器内科 野出 孝一
  13. 長崎大学 循環器内科学 前村浩二
  14. 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学 大石 充
  15. 熊本大学病院 循環器内科 辻田 賢一
  16. 札幌医科大学 循環器・腎臓・代謝内分泌内科学 神津英至
  17. 大阪急性期・総合医療センター 心臓内科 川﨑真佐登
  18. 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo) バイオバンク部門 大根田絹子
  19. 愛媛大学 循環器・呼吸器・腎高血圧内科学 山口 修
  20. 岡山大学病院 循環器内科 湯浅 慎介
  21. 国立国際医療研究センター 呼吸器内科 石田 あかね
  22. 琉球大学 循環器・腎臓・神経内科学講座 當間 裕一郎
  23. 九州大学 循環器内科学 松島 将士

外部機関への情報等の提供

この研究で収集した情報を、上記の機関で共有し、共同で解析を行います(ゲノムDNA等は共同研究機関から国立循環器病研究センターに提供されます)。提供する際は、あなたのお名前等は記載せず、個人を直接特定できないようにします。

機関名:国立循環器病研究センター
研究責任者:ゲノム医療支援部 朝野 仁裕
提供方法:郵送、電子的配信(パスワードをかけたハードディスク等による電子媒体、暗号化されたデータファイルの電子メール送付、共同研究者にアクセス権が制限されたクラウド上のデータベース)

国立循環器病研究センター以外の機関で収集した血液は、下記の機関に提供し、DNA抽出・血漿分離を行います。提供する際は、個人を直接特定できないようにします。

機関名:H.U.フロンティア株式会社(国立循環器病研究センター、大阪大学、大阪急性期・総合医療センター、国立国際医療研究センターおよび東北大学東北メディカル・メガバンク以外)
株式会社LSIメディエンス(エルエスアイメディエンス)
(大阪大学、大阪急性期・総合医療センター)
提供する項目:血液
提供方法:郵送

国立循環器病研究センターで研究の情報登録等を行う際、下記の機関に業務委託を行います。研究に関する情報は秘密保持契約を結び外部に漏れないようにした上で行います。

機関名:パーソルテンプスタッフ株式会社
提供する項目:臨床情報
提供方法:同意取得にかかる補助業務及び臨床情報入力の際の情報閲覧

また、将来的に、遺伝子の解析のため、以下の研究に試料・情報を提供します。提供する際は、あなたのお名前等は記載せず、個人を直接特定できないようにします。

国立循環器病研究センター 「心筋症、心筋炎及び心臓移植後患者を対象とした多層オミックス解析を用いた病態解明と予防・治療法開発に関する研究」
対象:上記研究の参加基準を満たし、本研究に参加した患者の遺伝子解析結果

奈良県立医科大学『遺伝性循環器関連疾患の遺伝子変異・病態解析』
対象:奈良県立医科大学にて上記研究の同意を取得した患者情報

高知大学 「肥大型心筋症の病態解明を目指した遺伝子解析研究」
対象:高知大学で肥大型心筋症に対する遺伝子検査を受けて、本研究に参加した患者の遺伝子解析結果

この研究で収集した情報を、機密性や安全性の措置が講じられたパソコンに入力し、下記を含む全国規模で行われている遺伝子情報のデータベースへ登録することがあります。提供する際は、あなたのお名前等は記載せず、個人を直接特定できないようにします。詳細を知りたい方は、下記のデータベースのホームページをご覧ください。

NBDCヒトデータベース(https://humandbs.biosciencedbc.jp/)

AMEDゲノム制限共有データベース
(https://www.amed.go.jp/program/list/14/05/genome_agd.html)

Medical Genomics Japan Variant Database(https://mgend.ncgm.go.jp/)

難病プラットフォーム(https://www.raddarj.org/)

研究期間

研究許可日より2035年3月31日まで(予定)

個人情報の取り扱い

お名前、住所等の個人を直接特定する情報については厳重に管理し、学会や学術雑誌等で公表する際には、個人を特定できない形で行います。

この文書は、研究期間中、大阪大学循環器内科ホームページに掲載しています。将来、この研究の計画を変更する場合や、収集した生体試料・情報を新たな研究に利用する場合は、倫理審査委員会の承認と、研究機関の長の許可を受けて実施します。その際も、個別にお知らせしない場合は、同ページに公開いたします。

この研究の結果について

この研究は、ご自身またはご家族の健康に関する新たな結果が得られるものではありませんので、研究の結果を個別にお知らせすることはありません。

問合せ先

大阪大学 循環器内科 特任助教 田端智香
電話 06-6879-3640

月間アーカイブ
PageTop