通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開することが必要とされております。

このような手法を「オプトアウト」と言い、当科での一部の臨床研究をオプトアウトの手法で行っています。

ご自分の記録について当該研究で使うことを望まれない方については、その方の記録や情報を用いずに研究を実施いたしますので、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。

心筋病理により診断されたCOVID-19ワクチン関連心筋炎の多機関共同後ろ向き研究

1. 研究の対象

2021年2月17日~2022年3月31日までに当院当科においてCOVID-19ワクチン関連心筋炎の治療を受けられた患者様

2. 研究の目的・方法

すでに退院されたCOVID-19ワクチン関連心筋炎と臨床診断された患者さまの情報を収集します。本研究にご登録させていただくにあたり、該当患者さまに新しく何かを受けていただく必要性はありません。また、日本全体での研究結果を確認するために、地域毎に設けた共同研究機関とも連携し、多機関から情報を収集します。

研究期間:許可日より2023年12月31日まで

3. 研究に用いる試料・情報の種類

心筋生検標本を使用します。
研究対象者背景、臨床症状、バイタルサイン、NYHA心機能分類、身体所見、血液・生化学検査結果、動脈血液ガス分析、胸部レントゲン・心臓MRI・PET検査結果、心電図・心エコー検査結果、右心カテーテル検査結果、治療内容、機械的循環補助環使用中の合併症(機械的循環補助導入後24時間以降)、転帰

4. 情報の保存

研究対象者の個人情報は仮名加工情報(当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除し、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報。)とし、個人情報を復元できる情報は個人情報管理者が厳重に保管します。仮名加工情報は電子情報として保存します。この研究で得られたデータは適切に保管し、研究終了後5年または研究発表後5年のいずれか遅い日まで保管した後、仮名加工情報のまま廃棄します。
また、保管される既存試料・情報を新たな研究に利用する場合は、新たな研究の研究計画書等を倫理審査委員会に付議し、承認されてから利用します。また、その際は情報公開文書を作成し、研究対象者が研究参加を拒否する機会を保障します。他機関の研究者に既存試料・情報を提供する場合は、インフォームド・コンセントの範囲で提供を行い、個人情報を復元できる情報は提供せず、個人の識別ができないよう措置を行います。

5. 代表研究機関および共同研究機関

代表研究機関名・研究代表者

三重大学大学院医学系研究科 循環器・腎臓内科学 教授 土肥薫

共同研究機関名・研究責任者

北海道大学大学院医学研究院 循環器内科学教室 教授 安斉俊久
福島県立医科大学 循環器内科学講座 主任教授 竹石恭知
東京大学大学院医学系研究科 重症心不全治療開発講座 特任准教授 網谷英介
東京女子医科大学 病理診断科 助教 吉澤佐恵子
国立国際医療研究センター 客員研究員 廣江道昭
国立感染症研究所 感染病理部 部長 鈴木忠樹
名古屋大学医学部付属病院 重症心不全センター 病院講師 奥村貴裕
奈良県立医科大学 循環器内科 講師 尾上健児
国立循環器病研究センター 病理部 部長 畠山金太
大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授 坂田泰史
岡山大学 学術研究院医歯薬学域 循環器内科学 准教授 中村一文
九州大学 大学院医学研究院重症心肺不全講座 助教 藤野剛雄
福岡県済生会福岡総合病院 病理診断科 主任部長 加藤誠也

6. 本研究の資金源(利益相反)

本研究に関連し開示すべき利益相反関係にある企業等はありません

7. お問い合わせ先

所属・職位:大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科学 助教
担当者:木岡 秀隆
電話:06-6879-3640

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